STANLEYTEAM KUNIMITSU

RACE 2015 SEASON

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第5戦 鈴鹿サーキット

公式予選 8月29日(決勝レース 8月30日(
QUALIFYINGRACE
RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、 2戦連続の5位入賞を果たす

 前日同様に、決勝日も薄曇りの朝となった鈴鹿。通常と異なり、今回は朝のフリー走行セッションがなく、レース直前に設けられた20分間のウォームアップ走行が最終チェックの時間となる。一方で、居座り続ける雨雲が決勝を待っていたかのように、ついには路面を濡らしはじめた。前日の予選日ではレインタイヤでの走行がほとんどなく、決勝レースでほぼぶっつけ本番となったが、逆に降雨がNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTにとって、好材料になる。

スタートドライバーを担当する山本選手は持ち込みタイヤのうち、柔らかい方を装着したいとチームにリクエスト。午後0時25分、気温26度、路面温度28度という想定外のコンディションの下、1000kmの戦いが始まると、周回毎に前へ前へとポジションアップを成功させる山本選手。14周目にはさっそくファステストラップを更新するなど、見事にNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの戦略が奏功する。まるで水を得た魚のように、スムーズにそして果敢な攻めの走りを続けるNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。緩急をつけた走りで逆転を繰り返し、19周終了時には2番手まで浮上した。

 その後、山本選手は31周目を終えてピットイン。タイヤ交換、給油作業をそつなくこなし、伊沢選手へと交代。ひと足先のピット作業でコースに復帰していたNo.15 NSXの前に出て、トップを奪取! その後は15号車に加えNo.36 RC Fとの三つ巴のバトルを展開した。一方、一度は本降りになった雨も午後2時を過ぎると空が明るくなるまで回復。刻々と変化するコンディションにも気を配りながら伊沢選手は36号車とのバトルに応戦、緊迫したトップ争いを続けた。

一度は1秒を切る2台のバトルも次第に落ち着き、レース開始2時間を経てその差はおよそ3秒まで広がる。そして迎えた61周目、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは2度目のピットインを実施。すでに雨は止み、路面もほぼスリックタイヤでの走行が可能となったことからチームでは迷わずスリックを準備、山本選手がピットで伊沢選手の帰りを待った。

ピットへと滑り込むNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。その後方から2番手を走る36号車もピットに帰還、トップ2台によるピット作業での争いが始まった。だが隣前方のピットで作業をするGT300の車両がタイミング悪く100号車の前に立ちはだかる。これでピットアウト時に一度車両を後方移動する作業を強いられ、タイムロスが発生。結果、ピットロード出口では1コーナー寄りにピットを構える36号車がギリギリのタイミングで山本選手の前に割って入るという思わぬ形で逆転を許すことになってしまった。

さらにハプニングは続き、翌周にはGT300車両が200Rで激しくクラッシュ、SCカーがコースインしてレースがコントロールされる。7周に渡るSCランが解除され、36号車とのバトルを始めた山本選手だったが、ほどなくして2度目のSCランとなり、水を挿されてしまう。しかしその後も山本選手は集中力を維持し、81周目にはチームベストラップを更新。98周終わりのピットインまで力走を続けた。 3度目のピットインもまた36号車と同じタイミングになったが、今回はスムーズに作業終了。
伊沢選手が2度目のスティントに向った。ただ、ドライコンディションが続く中、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTはペースを上げることが今ひとつ難しい状態。さらには燃費を考慮した走りへとスイッチしたために、トップを猛追する走りからポジションキープを重視した戦略を採ることになる。結果、代わってドライでのスピードを持つライバル勢が台頭、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTはその後方で周回を重ねる形になったが、依然として表彰台の可能性を信じて粘りの走りを見せた。

 迎えた4度目のピットイン。ライバル勢よりも早めのタイミングでピットに戻り、山本選手が最後の戦いへと向う。130周目、4位走行中の1分52秒449のチームベストタイムを更新。しかしライバル勢も終盤にペースアップ、最後の最後までタフな戦いが続いた。150周目のシケインではサイド・バイ・サイドのバトルに応戦。残念ながらポジションを明け渡すこととなったが、その後は安定したペースで5位を死守。厳しい条件下でスタートを切ったNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTだったが、チームの強固な結束力によってHonda勢最高位となる5位入賞の結果を残すことに成功している。

ポイントランキングでもHonda勢トップに立ったNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。ウェイトハンディが58ポイントとなったことで、次戦スポーツランドSUGOでは58kgのウェイトから50kg分を燃料リストリクター調整へと置き換えることが可能となった。アップダウンの多いSUGOのコースでウェイト軽減にはメリットが多い。終盤に向けて、チームの躍進に期待が高まる。



高橋 国光 高橋国光総監督  なんとかいい結果を残したいと希望をもって迎えた1000kmレースでしたが、今回の結果は勝利に値するものだと言えます。予選中に思わぬトラブルに見舞われましたが、スタッフがしっかりと作業をしてくれ、またドライバーも決勝で力走してくれたので、希望の光を持ってレースの展開を見守ることができました。様々なトラブルが出ても不思議ではなかった状況で、ミスをしないことがこの結果をたぐり寄せることになったのだと思います。チームによる最良の判断も結果に大きな影響を与えたと言えるでしょう。次のSUGO戦もさらに楽しみにしていただきたいですね。

山本 尚貴選手 山本 尚貴 スタートでは、大きな雨雲も来ていたのでずっと雨になると思っていました。周りが結構硬めのタイヤを着けていましたが、僕は柔らかめのタイヤをリクエストしてコースに向いました。それがうまく機能してあっという間に抜くことができました。すごくクルマの調子もタイヤの調子も良かったので、ポジションを上げることができました。そこから刻々とコンディションが変わる中、その都度選択したタイヤをはじめ戦略を含めて、チームが完璧に戦略を立ててくれてそれを遂行することができました。欲を言えば雨がずっと降り続いてくれていたら、間違いなくウチのクルマが一番だった(速かった)と思います。
ウェイトを下ろして燃料リストリクターを調整する車両と僕らのようにウェイトを積んで走る車両が混在してのポジション争いになりましたが、Hondaとして全体的に厳しい戦いが続くなか、最後までコースに留まり、5位入賞でポイントを獲得できたのは今の僕たちが持っている中でのベストは尽くせたからではないでしょうか。ただ、正直勝ちたかったし、そのチャンスもあったと思うし、ホンダのホームコースで表彰台に上がる姿をファンの皆さんにお見せしたかったとも思います。それが本音です。

伊沢 拓也選手 伊沢 拓也  色々なことが起る中、僕らとしてはいいレースができたと思います。ドライコンディションに変わってからは、ちょっとペースを上げることが難しくなりましたが、逆に前半のウェットではトップをキープしながら走ったし、戦うことができたレースでした。順位も守ることができて良かったです。

レース後半は完全にドライとなり、僕らには厳しいコンディションだったので、ペースが今ひとつ伸びませんでしたが、とりあえず無事にゴールができて良かったです。これから後半戦、しかもアップダウンのあるスポーツランドSUGOでのレースを前に、(ウェイトを下ろして)燃料リストリクターのダウンが可能になったので、これは大きい成果となりました。今シーズンは前半に思わぬトラブルなどで厳しい戦いが続きましたが、富士、鈴鹿とキチンとやりきってポイントを獲ったので、次のSUGOでは開幕戦以来となる表彰台目指してがんばりたいですね。

決勝レース結果

Po No Machine Driver Time/Diff. Laps Best Lap Tire WH
1 36 PETRONAS TOM'S RC F 伊藤大輔 J.ロシター 5:45'55.277 163 1'51.435 BS 36
2 38 ZENT CERUMO RC F 立川祐路 石浦宏明 1'25.629 163 1'52.213 BS 52
3 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田裕信 J-P.オリベイラ 1'33.520 163 1'51.790 BS 76
4 19 WedsSport ADVAN RC F 脇阪寿一 関口雄飛 1'38.813 163 1'51.945 YH 16
5 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 山本尚貴 伊沢拓也 1Lap 162 1'52.449 BS 42
6 46 S Road MOLA GT-R 本山哲 柳田真孝 1Lap 162 1'51.926 MI 48
7 1 MOTUL AUTECH GT-R 松田次生 R.クインタレッリ 1Lap 162 1'52.059 MI 68
8 37 KeePer TOM'S RC F A.カルダレッリ 平川亮 2Laps 161 1'51.453 BS 60
9 64 Epson NSX CONCEPT-GT 中嶋大祐 B.バゲット 3Laps 160 1'52.301 DL
10 8 ARTA NSX CONCEPT-GT 松浦孝亮 野尻智紀 5Laps 158 1'51.732 BS 16
11 39 DENSO KOBELCO SARD RC F 平手晃平 H.コバライネン 9Laps 154 1'51.177 BS 36
12 15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT 小暮卓史 O.ターベイ 14Laps 149 1'52.752 BS 28
13 24 D'station ADVAN GT-R 佐々木大樹 M.クルム 16Laps 147 1'51.749 YH 40
14 6 ENEOS SUSTINA RC F 大嶋和也 国本雄資 112Laps 51 1'59.959 BS 38
- 17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT 塚越広大 武藤英紀 127Laps 36 1'59.647 BS 44

天候:雨/曇| コース:ウェット/ドライ
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